オフィスルゥ|アーティスト

川口 ゆい
Kawaguchi Yui

振付家、ダンサー。「いまベルリンでもっとも注目すべきパフォーマーの一人」と呼ばれ、シーンを超えてフリーランスとして活躍中。作品制作においては自ら音楽、空間デザインも手がけ、独自の世界を展開。ダンサーとしても確かな技術ををベースに、様々なジャンルとのコラボレーションを重ね、「詩情あふれる身体表現」、「別格ダンサー」、「現在の最も驚くべきダンサーの内の一人」などと評され、2009年ballet-tanz誌(現Tanz)のダンサー・オブ・ザ・イヤーの一人に選ばれる。

神奈川県茅ケ崎市生まれ。6歳よりクラシックバレエ、10代半ばからジャズ、モダンダンスを学ぶ。高校卒業後音楽座研究所へ。同劇団解散後、STEPSを経たのちフリーとなる。ダンサー&振付師として香瑠鼓のもとTV・CM、コンサート等で活動する傍ら、コンテンポラリーダンスのHアールカオスや山崎広太の作品に出演。CMやPVのメイン、手塚眞や石橋義正の映像作品にも起用される。2001年にスタートしたMEDIA DRIVE UNIT cell/66bとのコラボレーション作品test-patchesは、アルスエレクトロニカ(リンツ) 日本バーチャルリアリティ学会、ソウル国際ダンスフェスティバル等に招聘される。

2005年よりベルリンで活動をスタート。イスマエル・イヴォ、トミー・パーゾネン、ヘレナ・ヴァルトマン、NICO AND THE NAVIGATORS等、強い個性を持つ演出家の作品に参加する一方で、様々なフェスティバルで自身の作品を多数発表。 2008年東京新国立劇場DANCE EXHIBITONにてソロ“REM-the Black Cat”を上演。 同年より、世界的に活躍する即興ジャズピアニスト・高瀬アキとのデュオ"ピアノの中の街"をシリーズとして展開、二人の東洋と西洋を行き来するミステリアスな世界観と、奔放で息のあったダイアローグは回を重ねるごとに話題を集め、ヨーロッパ各地のフェスティバルにも招聘されている。

2010年、4度の世界チャンピオンに輝くドイツを代表するブレイクダンスチーム・FlyingStepsと、オペラ演出家クリストフハーゲルによるクロスオーバープロジェクト「Red Bull Flying Bach」に唯一の女性ダンサーとして起用され、ベルリンのニューナショナルギャラリーで約3週間に渡り公演。 作品中ではストーリーとともにバレエとブレイクダンスが融合していくさまを踊りきり、「非常に素晴らしい対比」と評される。ドイツが誇るバッハとブレイクダンスの遭遇は大きな反響を呼び、作品はドイツのレコード大賞にあたる、「エコークラシック特別賞」を受賞。その後さらに2011年ユーロビジョンソングコンテストのインターバルアクトとして19カ国で放映されさらにセンセーションを巻き起こし、2011年よりドイツ・ヨーロッパツアーを敢行。旧西ドイツ国会議事堂や伝統と格式を誇るウィーンブルグ劇場での公演などは常に話題を集め、すでに6万人以上の観客を動員、2012年は世界15カ国で公演予定。

2010年ケルンにて64本の蛍光灯マトリックスを舞台装置として扱った、新作ソロ「アンドロポラロイド」を発表。「繊細かつ豊かに完成されたダンス芸術作品」と高い評価を得、21年の歴史を持つケルンタンツプライズを受賞。作品はワイマール国際ダンスフェスティバル等に招聘され、30回以上上演されている。

2011年秋、漫画のフキだしをテーマにした新作デュオ「Bubble Boxing」を発表。様々に変化していく登場人物のコミュニケーションの形をコミック風に鮮やかに描き出しながら、「対話」の本質を探りあてようとする独特のアプローチは、「 作品全体がオリジナルのスタイルと思いつきに貫き通されていて、自分が求めているものを正確にわかっている」と評される。

また身体の同時代性の探求はステージ以外でも進められ、慶應義塾大学の坂倉杏介氏、知覚研究者の渡邊淳司氏とともに「HEREing Loss」「心臓ピクニック」などのプロジェクトを企画、実行している。

受賞歴

2006年
横浜ソロxデュオ<competition+>審査員賞 「卵が割れたら...」
2009年
ballet-tanzダンサー・オブ・ザ・イヤー 選出
2010年
ケルンタンツテアタープライズ「アンドロポラロイド」
エコークラシック特別賞「フライングバッハ」

ワークショップ

2007年
Ex...it! 4th international Dance Exchange Symposium Project
2008年
「いること」と「聴くこと」(慶應義塾大学)
2009年
「心臓ピクニック」
「佐藤雅彦ディレクション“これも自分と認めざるをえない”展」関連企画、21_21 Design Sight、東京
2010年
「心臓ピクニック」
「脳の中の『わたし』と情報の中の<私>―五感を揺るがす摩訶不思議なメディア技術―」
関連企画、大阪大学学術総合博物館、大阪 他

体験型展示

2009年
「HEREing Loss - single room」EDEN***** オープニング ベルリン、ドイツ
2010年
「心臓ピクニック」坂倉杏介、渡邊淳司、安藤英由樹
アルスエレクトロニカ OKcenter、 リンツ、オーストリア
2010年
「Poetry of Motion Ars Electronica Exhibition」、BREEZE BREEZE、大阪

共著論文

2009年
「いること」と「聴くこと」のワークショップー聴覚によって位置づけられる自己感覚の体験デザイン
著者:坂倉杏介/渡邊淳司/川口ゆい
2011年
「“心臓ピクニック”:鼓動に触れるワークショップ」
『日本バーチャルリアリティ学会論文誌』Vol.16, No.3, pp.303-306
著者:坂倉杏介/渡邊淳司/川口ゆい/安藤英由樹

映像作品

石橋義正
「White Snake」
手塚眞
「白痴」「Black Kiss」他
川口 ゆい 写真1